2004年7月14日

自民党の選挙公約は「男女不平等」

婚姻・家族における両性平等の規定(現憲法24条)は、家族や共同体の価値を重視する観点から見直すべきである。

参院選も終わり、一息ついたところで以下のような記事を見つける。改憲のための手続きの「改悪」について、非常に分かりやすくまとめてある。

憲法はいかに変えられるか
9条以外の点における自民党の改憲案の危険さは、What's New & Occasional Diaryさんがコンパクトにまとめてくれているが、この危険な改正がいかになされるか、改憲議連が発表している改憲手続そのものがいかに危なっかしいかということも、知らなくてはならない。

この改憲手続き、一言で言って「浅ましい」。環境権の盛込みと9条撤廃を抱き合わせ投票にしようとしているところとか、マスコミの論評を封じて改憲側の考えで染めようとするところとか、有効投票の過半数で判断することで「白票」という意思表示を封殺しているところとか。なるほど、煩わしいプロセスを一切省いて、自分達の思うままに憲法を変更できるようにする訳だ。ふ〜ん。

で、以前も少しだけ紹介した、自民党の憲法改正案。詳しい内容と解説はkitanoのアレ憲法廃止の改憲「論点整理案」 自民党の体制転覆計画京都女子大学現代社会学部 平川研究室Blog寝言ならいいけど・・自民憲法改正案つづきをどうぞ。こちらも分かりやすくまとめてあります。

そしてここでは、これら改正案の中から、何をどのように解釈しても納得できないトンデモ案を抜粋。それが冒頭でも紹介した、「婚姻・家族における両性平等の規定(現憲法24条)は、家族や共同体の価値を重視する観点から見直すべきである。」の件。

???なにこれ???

発案理由としてはSHOW'S DIARY男女不平等目指す自民党?にもまとめてあるように「戦後の個人主義が利己主義に変質した結果、家族や共同体の破壊につながった」からと説明しているらしい。そしてその説明は議事録を見ると、どうも「よい家族こそ、よい国の礎である。特に、女性の家庭をよくしようというその気持ちが日本の国をこれまでまじめに支えてきたと思う。」という意見の裏返し。これってつまり、極端な解釈をすると「家庭崩壊の原因は現代の女性が個人主義に走ったからだ!規制してしまえ!!」ということ??

この憲法調査会の議事録、ざっと流してみただけだけれども、議論の前提となる個々の考えがズレている。神道はどう考えても宗教の形の1つだし、国を愛することを憲法で「強制」させられるような国に愛国心は持てるはずがない。官主導から政治主導の政治にするというけど、国民はどこにいっちゃったの?某女性衆議院議員さん、あなたがマスコミ主催の対談中に感じた、「この(憲法調査会の会合)中で議論している感覚で話しましたら、非常に違和感を覚えられまして、びっくりしたんですね。」という感覚、間違いじゃないよ。

先日の参議院選、自民党に票を投じた女性で、自民党の選挙公約に「改憲」が含まれていること、その内容の中に「両性平等の見直し」が含まれていること、これらを知っていた方はどれだけ存在しているんやろうね?

投稿者 Kazoo : 2004年7月14日 01:11
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